昨年のベネチア国際映画祭金獅子賞受賞を皮切りに、常に映画賞レースを席巻し続けてきた『シェイプ・オブ・ウォーター』が、第90回アカデミー賞(R)で「作品賞」、「監督賞(ギレルモ・デル・トロ)」、「作曲賞(アレクサンドル・デスプラ)」、「美術賞(ポール・デナム・オースタベリー、ジェフリー・A・メリヴィン、シェーン・ヴィア)」での最多4部門を受賞した!
『パンズ・ラビリンス』、『パシフィック・リム』などの世界的ヒット作で知られる、メキシコの巨匠ギレルモ・デル・トロ監督によるこのファンタジーは、ひとりの孤独な女性と水の中で生きる不思議な生物との言葉を超えた“愛”を描き、世界中の映画賞を席巻中。ギレルモ・デル・トロ監督の最高傑作とも名高い作品である。
作品賞受賞コメントでは、「これを捧げたいのは若い人達です。今のあらゆる状況を変えようとしているのは若い人達です。
私が子供だった頃メキシコで育っていて、こういったことが起こるとは想像もしていませんでした。
しかし、それが実現しました。夢を見ている人達、ファンタジーを使って現実について語りたいと思っている人達に伝えたいです。
夢は実現するんです。切り開いて中に入ってきてください。」と語っている。
半魚人、ミュージカル、スリラーが入っている奇抜な本作だが、その仕上がりは切なくも愛おしい、誰も観たことのない究極のファンタジー・ロマンス。愛すべきアウトサイダーたちを、ギレルモ・デル・トロ自らがオファーしたという世界の映画界を担うオスカーの常連たちの豪華共演により、心躍る人間ドラマとしても唯一無二の作品が完成した。ヒロインのイライザを演じるのは、本作の他にも、『ブルージャスミン』でアカデミー賞®にノミネートされたサリー・ホーキンス。溢れんばかりの感情を、言葉を発することなく全存在をかけて表現、その渾身の演技は、彼女にしか作れない、なんとも言えない空気感は必見である。
イライザを温かく支え、姉妹のように何かと面倒を見る同僚のゼルダには、『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』でアカデミー賞®を受賞のオクタヴィア・スペンサー。イライザの決断に危険を承知で手を差し伸べる心優しき隣人ジャイルズには、『扉をたたく人』のリチャード・ジェンキンス。イライザと“彼”を執拗に追い詰めるストリックランドには、2度のアカデミー賞®ノミネートを誇るマイケル・シャノン。
そして、“彼”に扮するのは、デル・トロ監督の『ヘルボーイ』でエイブ・サピエンを演じて絶賛されたダグ・ジョーンズ。監督の期待に応え、人間の女性でも「彼となら恋に落ちる」と確信できる、魅力的かつ官能的なキャラクターを生み出した。
アナザーワールドへと誘う甘美な音色が、細部まで徹底的にこだわった美術や衣装と一つに溶け合い、観る者はまるで夢の中を泳いでいるようなアメイジングな映像を体験できる。
今からでも遅くはないので、ぜひこのファンタジーな世界観を映画館で体感してほしい。
STORY
1962年、アメリカ。政府の極秘研究所に勤めるイライザは、秘かに運び込まれた不思議な生きものを見てしまう。アマゾンで神のように崇められていたという“彼”の魅惑的な姿に心を奪われたイライザは、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。子供の頃のトラウマで声が出せないイライザだったが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。二人の心が通い始めた時、イライザは“彼”が間もなく実験の犠牲になると知る──。
『シェイプ・オブ・ウォーター』
公開日:3月1日全国ロードショー
監督:ギレルモ・デル・トロ
キャスト:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スツールバーグ、オクタヴィア・スペンサー
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